SPECIAL

IDOL舞SHOWキャラインタビュー「X-UC」

X-UC・ペアインタビュー

10人組という圧倒的な「お祭り感」で天下道をまっしぐらに爆走し、アイドル戦国時代において随一の賑やかさを誇るX-UC。それぞれのデビューのきっかけ・X-UCへの想い・天下一アイドルへの野望を2人1組による特別ペアインタビューで解き明かしてゆく。

猿野さくら✖羽美野りさ

Fool’s Endに憧れて

ーー最年少かつセンターのお二人ですね。

猿野さくら(以下猿野) :センターに関しては色々と決定要素があります。ボクとあんちん(安奈あき)はちびっこだから前で、ココロン(掛川こころ)はダンスリーダーだから前。

羽美野りさ(以下羽美野) :え、羽美野は?

猿野: 単純に若くて可愛いからじゃないかな。

羽美野: ええーっ?

猿野: アイドルとして正当な理由で前列にいると思う。

ーー羽美野さんも、他のメンバーさんも全員可愛いですよ。

猿野: 一番若いコがセンターにいればグループ全体が若い印象になりますからね。

ーーお二人がアイドルを目指したきっかけは?

羽美野: 羽美野は、Fool’s Endさんに憧れてたんです。もちろん羽美野自身はFool’s Endにはなれないですし、そんなおこがましい考えは持ってないですけど……。もしデビューして同じステージに立つことができたら嬉しいなと思って。……すごくミーハーな理由ですみません。

ーー憧れの人と同じ場に立ちたいというのはすごく真っ当な理由だと思います。でもそれならFool’s Endが解散した時はショックだったんじゃないですか?

羽美野: それはもう、大ショックでした。本当に、それを知った時は目標を見失ってしまって……。色々と思うところはあったんですけど、だったら自分のパフォーマンスをFooi’s Endのお二人に認めてもらえるように頑張ろうって、気持ちを切り替えたんです。しのっぴ(佐久間志のぶ)さんも、もりなが(森なが穂)さんも引退というわけじゃないので、もしかしたらそのうち再結成とかあるかも知れないし……。

ーー同じステージに立つ夢はまだ消えたとは限らないですよね。

羽美野: そう思ってます!

ーー猿野さんはどういうきっかけだったんでしょう?

猿野: ボクは、よくあるパターンです。兄が勝手に応募して。

ーーそれまで芸能活動に興味はなかったんですか?

猿野: はい。普通の中学生でした。これからも普通の人生を送るんだと思ってましたし、アイドルとかにも全然詳しくなくて。

ーー学校での部活は何を?

猿野: ……手品部です。

ーー手品部があるんですか?

猿野: でもほとんど帰宅部というか。在籍してるだけで。ジャグリングが少しできるくらいで手品は全然できません。

羽美野: 羽美野は茶道部です。たまにしか顔出せてないですけど。

猿野: それいいなあ。ボクも茶道部あれば入ってたかも。

なんの武器も持たずにオーディションへ

ーーお二人ともオーディションを受けたわけですね。

猿野: この二人はそうですね。X-UCにはボクとりぃさみたいな一般応募のオープンなオーディション組と、事務所スタッフにスカウトされたメンバーと、元々事務所にいたメンバーの3パターンがあって。

ーースカウト組はいきなりメンバーになれちゃったってことですか?

猿野: いえ、スカウト組は書類審査だけ飛ばして、オーディションの実技審査は受けてます。なので実技以降の選考過程はボクらと同じはずです。

ーーオーディションの時にお互いのことは認識してましたか?

羽美野: 羽美野はさく姫がいたのは覚えてました。メガネの人ってあまりいなかったので……。でも人数が多かったし、オーディションも初めての経験でずっと緊張しっぱなしだったので周りのことはほとんど見えてませんでした。

猿野: ボクも、なんか大変なところに放り込まれちゃったなって感じで。りぃさのことは同い年くらいのコがいるなってくらいで。それまでダンスや歌のレッスン経験もなかったので、とにかくその場で言われた事に対応するので精一杯でした。

ーー猿野さんはお兄さんが応募されたわけで、オーディションへのモチベーションはどうだったんでしょう?

猿野: 別に渋々受けたとかいうことではないです。それまでごく一般的な人生しか思い描いてなくて、全然違う場所に身を置いたら自分がどういう評価を受けるのかとか、自分で気づいていない可能性があるかもっていう気持ちがあったので。でもいざ現場に行ってみたら明かに経験者だと分かる人たちも沢山いて、これは厳しいなと感じました。

ーー思っていたよりレベルが高かった?

猿野: はい。ボクみたいな初心者もいれば、もう何年もダンスレッスンしてきたんだろうなって人たちもゴロゴロいて。技術的なことでは到底敵わないから、ボクとしてはせめてそういう人たちに失礼がないように頑張るしかなくて。どういう基準で審査されるのか、何人合格するのかも知らなかったので、とにかく全力でやろうと。

羽美野: そう!グループってことは分かってたんですけど、それが3人なのか6人なのか全然知らされてなかったんですよ。最終的に10人って知った時はちょっとビックリしました。

ーー羽美野さんはそれまで歌やダンスの経験は?

羽美野: TikTokで真似事程度のことで、ちゃんとレッスンしたことはなかったです。

猿野: 今から思うとボクもりぃさも完全に認識不足と準備不足の状態で、なんの武器も持たないままで受けたんですよ。よく受かったなと思います。オーディションで他の方々の実力と真剣さを見て、そこで初めて生半可な気持ちではいけないなって感じました。

ーープロデューサーの真田さんの採用基準はどんなものだったんでしょう?

猿野: ハッキリ聞いた訳ではないので分からないですけど、ボクらよりも全然スキルが高い人たちがいる中で選んでくれたから、ボクらに関しては最優先の基準はそこじゃなかったんでしょうね。オーディション時点での完成度より今後の可能性というか伸び代を見込んでのことだったんじゃないかと思います。

羽美野: 羽美野も合格のお知らせを受けた時はもちろんすごく嬉しかったんですけど、「どうして自分なんかが……」って不思議な気持ちもあって、しばらくは信じられなかったです。

スタート時は「ダンスサークル以下」

ーー初めてメンバーが揃ったときのリハーサルはどうでした?

猿野: ……うーん、

羽美野: 経験者が、あまり多くなかったので……

猿野: 最初の時点ではココロン(掛川こころ)くらいしかアイドル経験がなくて、きよみん(清見みさ緒)とえりりん(伊佐山エリナ)とあんちん(安奈あき)が事務所で少しダンスレッスン受けてて、はっちがバレエやってたくらいだったんです。残り半分は全く初心者だったので、なんというか……

羽美野: あまり、息がぴったりという訳にはいかなかった(笑)。

猿野: 今でこそみんなプロ意識を持ち始めてくれてますけど、最初は自分ができない事をヘラヘラと照れ笑いで済ませちゃうようなところがあって、学生のダンスサークル以下の雰囲気でしたね。メンバー間で意識に差がありました。

羽美野: やっぱり、昨日まで普通のそこらへんの女の子だったのに、急にダンスして歌ってキメ顔をするって事にみんな戸惑いがあったというか、そういう意識の持ち方から変えていかなきゃいけない状態だったと思います。

ーーそういう意識はどのようにして変わっていったんでしょう?

猿野: やっぱりココロンがプロとしての経験をみんなに伝えてくれたって部分が大きいと思います。

羽美野: ダンスやボイトレの先生のレッスンも、受ける側の意識によって教わることのできる量って全然違って来るんですよ。例えば歌のレッスン前に曲をさらってなくて、音取りからしてもらおうって態度ではレッスン時間が無駄になっちゃいますよね?まずは事前に完全に曲を覚えて、自分なりの解釈で歌えるようになってから先生に見ていただかないと。

猿野: そういうことを知らないと、音取りからやってもらえると思っちゃったりするので。受け身の態度だといつまでも自分のレベルを上げられないよってことを教わりました。

ーー今ではそういう意識は皆さんで共有できてますか?

猿野: 完全にと言えるかは分からないですけど、最初の時から比べれば徐々に浸透して、ボク自身も含めて今はだいぶマシになったと思います。やっぱり人数が多い分、当事者意識が薄れてしまう面もあるので多少時間は掛かったかも知れないですね。

悩めるカリスマ?

ーー猿野さんはX-UCの中でもカリスマ的な存在としてファンから評価されてますね。

猿野: そうなんですかね?別に自分でカリスマだなんて全く思わないですけど。すごく悩んだり迷ったりしますし。なんでそんな風に思われてるのか不思議です。

羽美野: 同い年ですけど羽美野はさく姫のことはすごく尊敬してます。X-UC全体のことを考えてくれてるし、メンバー同士だと言いづらいような事もビシッと言ってくれるので。

猿野: それは言うよ。女の子同士のフワフワした人間関係を保つよりX-UCのレベルを上げてく方が大切だから。それで壊れる人間関係ならそれまでだし。

羽美野: それが普通の女の子だとなかなかできない(笑)。

猿野: でもファンの人からもちょっと怖いと思われてるのかな。

ーー思い当たる節がありますか(笑)?

猿野: 出待ちとかでも、あまり気軽に声かけてもらえない(笑)。りぃさなんかは「良かったよ!」とか「可愛い!」とか言ってもらってるんですけど、ボクだけいつも「お疲れ様でした!」とか「ご苦労様でした!」って「ねぎらいの言葉」なんですよ。

羽美野: それはやっぱり、さく姫にはそうなるんじゃないかな。

猿野: なんで?

羽美野: なんか、ヘタなこと言うと逆鱗に触れそうな雰囲気があるというか。

猿野: 「可愛い」って言われて「ふざけんな!」ってならないでしょ。

羽美野: でも「可愛さとか別に求めてないから」とか言いそう。

猿野: ないない。普通にありがとうって返すよ。

羽美野: だそうです(笑)。

りぃさの「人間宣言」?

ーー今や天下旗争奪戦のトップランナーの中の一組となったX-UCですが、今後の展望は?

猿野: いや、まだまだだと思ってます。人数の多さは確かにスタートダッシュにおいては有利ですけど、これからはやっぱりクオリティが問われてくると思うので。三日月眼さんやNO PRINCESSさんみたいな完成度の高い方々に負けないためにはもっと個々のスキルアップが必要だと思ってますし、そのためにはボクたち最年少チームが率先して日々の研鑽を積んでいかなきゃならないなって思います。

羽美野: 羽美野も、今まではお人形さんみたいなひたすら可愛らしいアイドルを目指してたんですけど、これからはもう少しアクティブというか、人間味のある感じを出していこうかなと思ってます。

猿野: え、人間宣言?

羽美野: そんな大それたもんじゃないけど。

猿野: りぃさはずっとお人形さんイメージでいくのかなと思ってた。

羽美野 うーん、そういうのに憧れてるし、そう思われたいと思ってるけど、自分のパフォーマンスを今よりもっと向上させていくにはやっぱりお人形さんっぽく可愛らしくいるだけじゃ足りないなっていうのもあって。

猿野: お行儀よく見せてるだけじゃできない表現もあるからね。

羽美野: そう。もっと自分の表現力の幅を広げていきたいなって欲が出てきて。今まではステージでもなるべく汗をかいてる姿は見せたくないなって思ってましたけど、もう全力で汗ビショビショでもいいかなって。

派生ユニット誕生?

猿野: あとは、人数の多さを活かして派生ユニットを作ったらどうかなと思ってるんですね。真田さんやリーダーのこぱる(星月小春)ともちょっと話したりしてるんですけど、2人とか3人とかの少人数のユニットでそれぞれが同時多発的に各地でライブやったりしたらどうかなって。ファンはどのユニットに行くべきか困っちゃうかも知れないですけど、それも含めて楽しんでもらえるんじゃないかと思って。

羽美野: やってみたい!

猿野: 10人だと個々のメンバーの見せ場とかソロパートってどうしても限られたボリュームになってしまうので、派生ユニットでの楽曲でそれぞれの個性をもっとはっきり打ち出せる場が作れたら個人の責任感も今まで以上に出てくるだろうし、X-UCにもメリットになるんじゃないかと思うんです。

羽美野: それでまた全員でX-UCをやれば、すごく豪華感が増すかも!

猿野: りぃさなんかは、ソロでもいいんじゃないかとボクは思ってる。

羽美野: え、それは、まだちょっと……

猿野: なんで?今だって10人のセンターでやってるんだからさ。

羽美野: それだったらさく姫もそうだし。

猿野: ボクはメガネだから。

羽美野: え?関係ある?

猿野: グループの一人としてのメガネはアリだけど、ソロでメガネはナシかな。

羽美野: ソロの時だけ外せば?

猿野: 見えなくなるから危ないよ。

羽美野: コンタクトは?

猿野: ボクだと分かってもらえなくなる。

羽美野: そっかあ。

ーーいや、わかると思いますよ(笑)。

羽美野: ですよね?

猿野: まあボクのことはともかく、せっかくの大人数を活かさない手はないと思うので、今後の展開を是非楽しみにしていてください。

霧野しおり×八村かをり

コンビニスイーツへの想い

ーームードメーカーのお二人という組み合わせです。

八村かをり(以下八村): え、うちらムードメーカーなの?

霧野しおり(以下霧野): はっちはいつも賑やかだもんね。

八村: 普通!普通にしてんだよ?

霧野: 別にうるさいって訳じゃなくて、落ち込んだりテンション低い時がないから、自分がそういう時には救われる感じがする。

八村: しーたん落ち込んだりするの?

霧野: アタシもそんなにないかな。お目当てのスイーツが売り切れてる時くらい。

八村: あー、スイーツパトロールでね。

ーー霧野さんはコンビニスイーツの権威だとお聞きしました。

八村: すごいですよ。なんでも知ってる。

霧野: もちろん有名なパティスリーとかなら美味しいものは沢山あるんですけど、コンビニスイーツってバカにできないんですよ!コンビニは商品がものすごく多いから同じ分野のものを何種類も置けないじゃないですか?シュークリームやエクレアとかってなるとせいぜい2・3種類までで、ものすごく厳選しなくちゃならない。コンビニも売れる物を置きたいから、限られたコストの中でできる限り良い物を本気で開発するんですよ。その結果、安くて美味しいものが全国どこでも買えるようになってるんです!これってすごいことだと思いません?

八村: めっちゃ熱弁してる(笑)。

霧野: 本当にね、みんな何気なくコンビニスイーツ食べてると思うけど、彼らはいろんな厳しいテストをパスして晴れ舞台に立ってる超エリートスイーツなの!それを分かって欲しい!

ーーちなみに今おすすめのコンビニスイーツはなんでしょう?

霧野: ヘブンの「もっちりもちもちもっちもちホワイトたい焼き」です!見た目も可愛いし、もちもちの生地とカスタードの組み合わせが最高です。食べると脳にジワーってくる感じで。

八村: えー、脳に来るの?

霧野: 来る来る!脳から幸せホルモンがジワーって分泌されるのが分かるもん。あれはもう天国の食べ物だね!

八村: それだけ聞くとなんかヤバそうだけど(笑)。

「意識低い系」だったオーディション

ーーお二人のデビューのきっかけはなんだったんでしょう?

霧野: アタシはスカウトでした。学校帰りのコンビニで。

八村: やっぱりコンビニ(笑)。

霧野: お店出たところで今の事務所のスタッフさんに名刺を渡されて、オーディション受けてみませんか?って。

八村: 怪しいねー。

霧野: スカウトってたまーにあるんですけど、それまでは怖くて全部流してたんですよ。でもその時はすぐにお話をってことじゃなくて、興味があれば後日オーディションにきて欲しいっていうことだったんで、ちゃんとした事務所なのかなって。

八村: うちはスカウトっていうか、紹介みたいな感じでした。バレエ教室の先生が事務所のスタッフと知り合いで、オーディションの話を聞いて「生徒にこんな子いるけどどうですか」って。それでスタッフが見学に来て、オーディションに呼ばれたっていう。

ーーお二人ともアイドルを目指していたわけではなかったんですね?

霧野: そうですね。何度かスカウトされたことはあったから、芸能活動ってことを全く考えなかったって訳じゃないんですけど、でもじゃあ自分に何ができるかなって思うと特に何にもなかったし。歌とかダンスの経験もないのでアイドルとか全然現実的じゃなかったんです。

八村: うちもアイドルなんて思ってもみなくて。むしろ先生から事務所スタッフを紹介された時に「え?バレエは?」って(笑)。見込みがないから見捨てられたのかなって(笑)。今でも教室には月に2回は顔出すようにしてますけど。

ーーオーディションはどんな様子だったんでしょう?

八村: どんなだったかな。覚えてる?

霧野: 「あれ、こんなんで大丈夫?」って思った記憶がある。

八村: 思い出した!確かに(笑)。

霧野: スカウト組と一般応募組ってオーディション日程が別だったんですよ。オーディション内容は同じなんですけど、たぶんスカウト組の方がユルかったったんじゃないかな。

八村: そりゃねえ。自分でやる気があって応募してきたのとスカウトされてよくわからないまま受けさせられてるのとじゃ全然違うもん。一般応募組が意識高い系としたら、こっちは完全に意識低い系(笑)。

霧野: でもはっちはバレエができるから、見せられる物があるじゃない?アタシとか本当に何もできなかったから、自己アピールでラーメンの話ばっかりして。

八村: それがきっと良かったんだよ!

霧野: そう?

八村: 「この子がいれば美味しいラーメン屋さん教えてもらえる」って思うじゃん!

霧野: えー、ガイドブック扱い?

八村: あとやっぱり食いしん坊キャラは欲しかったんじゃないかな?

霧野: あー、メンバーみんな細いもんねえ。はっちももうちょっと肉つけようよ!

八村: えーと、間に合ってます。

ーー想像よりユルいオーディションだったんですか?

霧野: いえ、求められてることはそれなりに高いレベルだったと思うんですけど、アタシなんかはそれに全然応えられなくて……。

八村: スカウト組は雰囲気やキャラ優先で声かけられてるので、たぶん経歴とか全然関係なく呼ばれてたんですよね。だからオーディションで初めてグダグダさが判明するというか。結局スカウト組の20人くらいの中で受かったのって、うちら二人とこぱるだけだもんね。

霧野: そっかー。

八村: だから初めての顔合わせで他のメンバーと会った時に「ちゃんとしてる!」って安心したもん。

霧野: そう!いざメンバーが揃ったら一番グダグダなのは自分だった(笑)。

八村: うちもバレエやってただけで、アイドル系のダンスとか全然できなかったからこれはマズいなって思って。

アイドルごっこは見せられない

霧野: それからダンスレッスンが始まったんですけど、最初は本当についていけなくて……。それまで運動も特にしてなかったので毎日筋肉痛でした。

八村: 最初の頃はしんどそうだったよね。

霧野: もうちょっと和気藹々とした雰囲気でやるのかなって思ってたんだけど、想像以上にハードなレッスンだったから……。今から思えばそれが当たり前なんだと思うけど。

八村: うちもついついバレエの動きが出ちゃうからさー、そこはそうじゃないって言われてもどう違うのか分からなくてどうしていいか分からない時期があったなあ。

霧野: 同じダンスでもやっぱり違う?

八村: 違う違う!むしろバレエが染みついちゃってる分、クセをとるのが難しくて。

ーーレッスンを受けることで意識が変わっていった部分はありましたか?

霧野: はい、できなかったことが少しずつできるようになって、これは楽しいかもって。アタシはそれまで何かに挑戦してできるようになったことって、自転車に乗ることくらいだったんですよ(笑)。だから自転車以来の達成感を味わえて、これは続けていきたいなって思えるようになったんです。

八村: うちも!

霧野: あと、やっぱりデビューが決まってたってことが大きくて。単に習い事としてのレッスンだったらキツいことから逃げてたかもしれない。

八村: そうだね。デビューするからにはアイドルごっこみたいなものは見せられないし、MVなんか一生残っちゃう訳だから、とにかくキツくても辛くても課題をクリアしていくしかなかったもんね。

霧野: 最初はココロンとかさく姫とかの取り組み方を見てて、そこまで自分を追い詰めなくてもいいのになあって思ってたんですね。楽しくやれた方がいいのにって。でもやっぱりお客様に見ていただく物を作り上げるためには厳しいレッスンも必要だし、それを乗り越えてお客様に楽しんでもらえる喜びってあるなって思って。

八村: しーたんの意識が変わってきたのは何となく感じたなあ。

霧野: そう?

八村: レッスン始まって一週間くらいしてから、表情が締まってきたっていうか、集中力が増した気がした。

霧野: それはたぶん筋肉痛が取れてきたタイミング(笑)。そこらへんからどんな動きをしても痛くなくなってきたから向上心が湧いてきたんだと思う。

八村: そういうちょっとした前進があるだけで全然モチベーション違ってくるよね!うちも新しいダンスシューズがこなれてきただけで「よしっ!」ってやってる感があったもん。

霧野: ダンスシューズ新しかったの?

八村: バレエシューズでいいやと思って初日に履いてったんだけど、滑りすぎて全然ダメでさ。慌ててチョコットのダンススニーカー買ったの。

霧野: アタシも初日は体育館シューズだったけど、ココロンがウィーボックの黒いの履いてたから同じやつの白を買ったなあ。

八村: 自分に合う靴を見つけるのって大事だからね。

霧野: でもあんちんは良く靴変わってるよね。

八村: サッカーの時のクセで踏み込みが強すぎてすぐ壊れちゃうんだって。丈夫な靴を探していろいろ試してるみたいよ。

反省と無反省

ーーデビュー後の活動を通してさらに意識の変化はありましたか?

八村: そりゃもう!やっぱりファンの方に応援していただけるって、ものすごく嬉しいし励みになるんだなって。っていうか、うちらはファンの方々のために活動してるんだなって。

霧野: 自分の人生で「ファン」って存在がそれまであり得なかったので、最初はすごく不思議な感覚だったんですけど、「そうだ、ファンの人たちが応援してくれるからアタシたちはXUCをやってるんだ」って気付いて。

八村: 正直、デビューする前はその後の事とか全然想像ついてなくて。ステージもバレエの発表会くらいしか経験がなかったから、自分たちのステージで客席が盛り上がってくれた時はものすごい快感でした!

霧野: でもアタシはむしろ反省しちゃって。

八村: なんで?

霧野: 自分なりに真面目に取り組んできたつもりだったけど、全然足りないなって。もちろんすごく楽しかったんだけど、ファンの方々の声援に自信を持って応えられるほどの努力を自分はまだ全然してないなって感じちゃったんだよね。

八村: ほおー。

霧野: アタシは自分が未経験だったから、レッスンの時もどこかで「こんなもんかな」って済ませてるところがあって、でも実際にファンの方々に応援してもらえるようになったら、ようやく他のメンバーの真剣さの意味が分かってきたというか、「こんなもんかな」じゃいけないなって。ファンの方々には貴重な時間を割いて会場に来ていただいてる訳だから、共有する時間の価値を上げるためにはもっと自分を向上させる余地があるなって思ったの。

八村: わー、しーたんすごい!うちも声援もらって「がんばろっ!」とは思ったけど反省は全然してなかった!

霧野: はっちはいいよ。反省似合わないから。

八村: いや、反省してなかったことを今反省してる!

霧野:しおりの「大いなる野望」

ーー今や天下一アイドルの有力候補にまで成長したX-UCですが、デビュー時はここまで支持されると思っていましたか?

八村: いやー、全然!

霧野: アタシも、こんなに沢山の方々に応援してもらえるようになるとは思ってませんでした。最初の何もできなかった自分からは想像できないですね。

八村: でもさ、やっぱりちょっとずつ進化してさ、それが見てる人を楽しませられるレベルになってきたって事なんだよね。

霧野: 相変わらずダンス覚えるのは一番遅いし、追いついてないところは沢山あるんだけど、辛いなって感じることはなくて、レッスンもステージも楽しいからやれてる。あと日頃から踊ってるから何を食べても罪悪感がない!

八村: カロリー消費してるからね。

霧野: 今日踊った分、シュークリーム食べてもOKだし、今日ラーメン食べた分、明日踊ればいいから。

八村: しーたんの場合はほとんど食べるために踊ってるところがある(笑)。

霧野: おかげでどんなに踊っても痩せないんだよねー。

八村: しーたんは痩せなくていいよ。そのままで。

霧野: こうやって甘やかす人がいるから良くない(笑)。

ーー今後の野望を教えていただけますか?

八村: 野望ですか?うーん、相変わらず先のことは全然考えてない(笑)。

霧野: 野望ないの?

八村: あるの?

霧野: あるよ。デビューした時からずっと胸に抱いている野望。

八村: えー、なになに?

霧野: ヘブンからコラボスイーツを出したい!

八村: 結局そこなんだ?

清見みさ緒×安奈あき

「呼び捨て」=「パワハラ」?

ーーお二人はX-UC結成以前から現事務所の所属だったんですよね?

清見みさ緒(以下清見): そうです。私は3年前から。

安奈あき(以下安奈): あたしは2年前からです。きよみんは年齢も所属歴も上だから本当は「きよみんさん」なんですけど、「さん」付けは禁じられてて(笑)。

ーーどうしてですか?

清見: デビューが決まる前までは普通に「きよみんさん」でしたけど、同じグループの中で「さん」付けされると、どうしてもお局様みたいな印象になるじゃないですか?だから少なくとも人前では「きよみん」って呼ばせてます。

安奈: パワハラだよパワハラ!

清見: なんでよ?呼び捨てOKがなんでパワハラなの!

安奈: おじさんが気に入ってる若い女の子に「タメ口でいいよ」とか言うでしょ。仲良くなろうとして。でも女の子としてはむしろちょっと迷惑みたいな。それと同じパターン。

清見: 同じじゃないって!全然違うじゃん!

ーーお二人が事務所に入った経緯は?

清見: 私は高校一年の時に読モやってて、雑誌を見た事務所の社長から連絡もらってそのまま所属って形でした。

安奈: あー、エリートっぽい(笑)。

清見: それだけ聞くと順調そうだよね(笑)。なので読モから普通のモデルって事になったんですけど、まあ鳴かず飛ばずで(笑)。あんちんはサッカーだもんね。

安奈: そう。小学校からサッカーやってたんですけど、中学の大会に出るようになってから地元でなんか変な騒がれ方しちゃって。

清見: 「女子サッカー界のアイドル!」みたいな?

安奈: そんな感じ。それで事務所から誘われて、全然芸能人になるとか考えてなかったから意味わかんなかったんだけど、一応サッカー選手としてのマネジメントをしたいっていう話だったんで、じゃあいいかなと思って。

ーーポジションはどこだったんですか?

安奈: 小学校の時はCFで、中学からはMFでした。

清見: 翼くんと同じパターンじゃん!

10人と聞いたときは「多いな!」

ーーそこからお二人がX-UCに入るまではどんな流れだったんでしょう?

清見: 私はモデルとしての仕事がなくてヒマだったんで、高校3年の頃からジムの受付のバイトしつつ、事務所の週一のダンスレッスンに通わせてもらうようになったんですよ。モデルでも多少踊れた方がテレビやネット動画では有利かなと思って。で、レッスン受けて一年近く経ったあたりで社長からアイドルグループやれって急に言われて。気付いたらX-UCになってたという(笑)。

安奈: あたしは中2に上がるタイミングでサッカー辞めちゃって。続けたい気はあったんですけど、思ったより背が伸びなかったのと、実績に見合わない騒がれ方にちょっと違和感を持っちゃったんですね。サッカーは今でも遊びでやったりしますけど、選手じゃなくなっちゃったんで事務所に申し訳ないなと思ってて、そしたら社長から事務所にいていいからダンスレッスンを受けるように言われたんです。体力が余ってたんで面白そうだなと思って。それでやっぱり気付いたらX-UCになってました(笑)。

ーー事務所のレッスンで既に顔を合わせていた訳ですね。

清見: そうです。毎週一緒ってわけじゃなかったんですけど、月に2・3回はスタジオで会ってました。えりりん(伊佐山エリナ)もそんな感じ。

安奈: その頃はまだ「きよみんさん」時代で(笑)。

清見: あの頃のあんちん可愛かったなー。

安奈: 今はもっと可愛くなっちゃったからなー。

清見: ほら、今となってはこんなんですよ。ムカつくでしょう(笑)?

ーーX-UC結成の話を聞いたのはデビューのどれくらい前だったんですか?

清見: 4ヶ月前くらいかな?それから新規のコたちのオーデイションがあって、3ヶ月前に10人のメンバーが決まって、そこからひたすらリハやってレコーディングしてMV撮ってって、あれよあれよという感じでした。

安奈: 最初は事務所に所属してる人間だけでやるのかなと思ってたんですけど、結局10人組で、半分以上が新しくオーディションで採ったコたちになったんでちょっとビックリしました。「多いな!」って。

清見: プロデューサーの真田さんは最初から10人のつもりだったらしくて、事務所の人間だけじゃ足りないからってオーディションも最初から予定してたみたいなんです。私たちのダンスレッスンも、実は一年近くかけた事務所内オーディションって事だったらしいんですね。

ーーそれはちょっと怖いですね。

安奈: 怖いですよ!こっちはのほほんとレッスン受けてただけなんで、そんなウラがあったなんて知らなかったですもん。

清見: レッスンに来なくなっちゃったコたちは「知ってたらもっと真面目に通ったのに!」って言ってましたけど、まあアフターフェスティバルってやつですね。

ケンカは「そりゃありますよ!」

ーーX-UCの10人という人数については?

清見: うーん、良いところと悪いところがあるかな?良いところは、やっぱり賑やかなところ。それぞれタイプの違うコが10人もいるので推せる子が必ずいるってことですね。

安奈: 悪いところは?

清見: プライベートで10人集まることがまずない(笑)。

安奈: 確かに(笑)。ってゆうか無理だもんね。

清見: 別に仲が悪いとかでは全然ないんですけど、結局メンバーと遊びに行くって言っても2・3人ずつになるので、後から「なんで誘ってくれなかったのー!」とか以前は良くあって。

安奈: だから今はメンバーのグループLINEで「何月何日にドコソコに行きたい人!」って募集する形になってます。

清見: まあ誰かは釣れるから、ひとりぼっちにならないのは良いかもね。

安奈: でもこの間「サッカーしたい人!」って誘ったのに誰も釣れなかったよ。

清見: それはサッカー仲間を誘ってよ(笑)。

ーーケンカや争い事はありますか?

清見: そりゃありますよ!

安奈: 言っちゃうんだ(笑)?

清見: でもX-UCってメンバー同士が友達って以上に仕事仲間や戦友って意識があるので、仕事上での意見の対立やすれ違いはあってもプライベートでのドロドロした感じはないですね。悪口とか足の引っ張り合いは全然ないです。

安奈: そうだね。何か言うとしてもあくまで本人やX-UC全体のためだったりするから、単に気に食わないからとかそういうのはない。

清見: まあ、万が一誰かにムカついたとしても10人もいれば別のメンバーと話してれば気が紛れるし、ほとぼりを冷ます余地はいくらでもあるからね。これが3・4人だと逃げ場がなくなっちゃうかもしれないけど。

安奈: でもきよみんは誰とケンカしたとかないよね?

清見: 一番お姉さんだからねえ……。むしろケンカが起こったら火消しにまわらないといけない立場だからさ。あんちんも無いよね?

安奈: ない!サッカー部でお互いにビシビシ言い合うのは慣れちゃってて。少なくともあたしはそれでケンカとかにはならないかな。衣装隠すとか靴に画鋲いれるとか陰湿なことがあれば自分にされたんじゃなくてもブチギレると思うけど(笑)。

安奈あき+半チャーハン?

ーー陰湿さとは無縁なんですね。

清見: 女の子の集団にありがちなベタベタと依存し合うようなところはなくて、結構ドライといえばドライなのかもしれないけど、みんなちょうど良い距離感でやってる感じですね。派閥とかも全然無いし。まあざっくり真面目チームと能天気チームには分かれてますけど。

安奈: え?真面目チーム何人?

清見: 5人。

安奈: まずさく姫とこぱるとココロンと、

清見: あと、りぃさと私。

安奈: ああ、そうだね。え?あたしは?

清見: 完全に能天気チーム。はっち、しーたん、、りりぃ、えりりん、あんちん。

安奈: ウソだー!あたし真面目だって。

清見: 不真面目とは言わないけど能天気じゃん。

安奈: えー、じゃあきよみんとあたしトレードしてよ!

清見: じゃあって何。トレードとか無いから。

安奈: 半チャーハンもつけるからさー!

清見: いらないよ!なに半チャーハンって。せめて普通のチャーハンでしょ!

安奈: それはちょっと……

清見: なんでよ!

ーー10人いる中で、自分がこれだけは誰にも負けない!と言えるものはなんでしょう?

清見: えーなんだろう。……グラビア適性?

安奈: それは、誰も反論できない(笑)。

清見: と言いつつまだグラビアやったことないんだよね。

安奈: そのうち絶対オファー来るよ。

清見: ボディメイキングは常にバッチリなのでいつでもウェルカムです(笑)!

安奈: あたしはやっぱり、

清見: サッカーは無しね。

安奈: えー!

清見: だって誰もそこで張り合おうとしてないもん(笑)。

安奈: うーん、じゃあ体力!

清見: あーそうね。

安奈: 中学サッカーは前後半30分ずつなんですけど、1時間全力でプレーできるように練習でも相当走り込みとかしてたんで、体力だけはみんなに負けないかな。

天下一の先の野望

ーーデビューしてからの生活はそれまでとどう変わりました?

清見: プライベートの生活っていう点ではそんなに大きく変わってないんですけど、やっぱりレコーディングとかMV撮影とかライブとか、目の前に明確な課題を持ててるっていうのは意識の面ですごく違いますね。それまでの事務所のレッスンって何かの足しになればっていう程度の気持ちだったんで。

安奈: 「自分のため」だったレッスンや色んな準備が「ファンのため」になっただけで全然やる気が違うもんね。

清見: そう!沢山の人たちが待ってくれてるんだって思えば、多少キツくても全然乗り越えられる。そういう気持ちってデビュー前には分からなかったから。

安奈: あと、色んな人に会える!ファンの方々もそうだし、表に出てる人でも裏方のスタッフさんでも、すごく素敵な人がいっぱいいて、この仕事をしてなければ絶対にそういう人たちに出会うことはなかっただろうから、それはとてもラッキーだと思ってます。

清見: 人もそうだし、場所もね。色んなところに行かせてもらえるのが超楽しい。

安奈: そうそう、あたしの歳だと普段は地方に旅行とかあんまないから。

清見: あー確かに。

ーーいまや天下旗争奪戦の有力候補となっているX-UCですが、天下一アイドルになったあかつきには何をしてみたいですか?

清見: いやー、まだ全然そんなこと言える段階じゃないです。

安奈: あたしは、自分が試合をしたサッカー場でライブをしたいです!

清見: そんな段階じゃないって言ったそばから(笑)。まあでもそういう夢があった方がいいよね!

安奈: きよみん何したい?

清見: うーん、……やっぱグラビアかな。元々はモデルやりたいと思ってたからさ。全部の雑誌の表紙を独占とか(笑)。

安奈: そっかー。え、水着で?

清見: 全然水着でも。

安奈: うおー!

清見: 全員でワー!って浜辺を走りたい。

安奈: え、全員?あたしも水着?

清見: 当たり前でしょ。

安奈: 無理無理。あたし水着NG。

清見: なんで?

安奈: きよみんは似合うけど、あたしの水着姿なんてキモいだけだよ。

清見: キモいわけないでしょ(笑)。絶対可愛いって。

安奈: アレならいいよ、あの、ウェットスーツとかなら。

清見: ひとりだけウェットスーツっておかしいでしょ。

安奈: それかアレ、あまちゃんみたいな。あれなら可愛いし。

清見: 似合うけどさ(笑)、それじゃ絶対あんちんにしか目がいかないよ!

百合ヶ丘みさき×伊佐山エリナ

自宅にカラオケルーム?

ーーこのお二人はX-UCでもちょっと異色の組み合わせかも知れませんね。

百合ヶ丘みさき(以下百合ヶ丘) あら、どうして?

伊佐山エリナ(以下伊佐山) 私フツーだよ?

百合ヶ丘: ねえ?アタクシも至って平均的な女の子ですけれど。

ーー百合ヶ丘さんは以前からアイドルが大好きだったそうですね。

百合ヶ丘: ええ、キラキラしてて、普段は着れないような素敵なお衣装で歌ってるのを見て憧れていて。それでアタクシが自由に歌えるようにって父が自宅にカラオケルームを作ってくれて。

伊佐山: カラオケルーム?イカツいね!

百合ヶ丘: それでずーっと好きなアイドルのお歌を歌ってました。

伊佐山: だからりりぃは歌ウマになったのか。

ーー良く歌っていたのは誰の曲だったんですか?

百合ヶ丘: 桑田靖子さんとか。えりりんご存知?

伊佐山: 知らないねー。

百合ヶ丘: とってもお歌がお上手なの。

ーー渋いところを突きますね。

百合ヶ丘: 80年代アイドルの曲を歌うと父が喜ぶものですから、他にも河合奈保子さんとか薬師丸ひろ子さんとか。

伊佐山: 薬師丸ひろ子は知ってる!

ーー伊佐山さんは小学校までスペインにいらしてたんですよね?

伊佐山: そうだよ。小学校までバルセロナで、中学に入るときに来日しました。

ーー日本に来てまだ2年なのに、すごく日本語がお上手です。

伊佐山: うん、ずっとスペインで日本のアニメ見てたし、マンガも日本語のやつ読んでたから。別に必死で勉強したとかじゃないです。お母さんとは割と日本語で話してたし。

ーーアニメは何を?

伊佐山: 子供の頃は『ドラえもん』とか。一番好きなのは『るろうに剣心』だけど、『スラムダンク』とかジャンプ系はだいたい好き。

百合ヶ丘: アタクシよりよっぽど詳しい。今度面白いの教えてくださる?

伊佐山: りりぃはアニメやマンガ見ないの?

百合ヶ丘: アタクシは少女マンガばっかりで……。『ちゃお』と『りぼん』と、あと『別マガ』と『花とゆめ』は毎月読んでましたけど。

伊佐山: 『別マガ』って『別冊少年マガジン』?

百合ヶ丘: 『別冊マーガレット』。

伊佐山: へえ。私はそっち全然知らないからオススメのやつ今度貸してよ!交換しようよ!

百合ヶ丘: 喜んで!

みやげ話のつもりが合格に

ーー百合ヶ丘さんがX-UCに入ったきっかけは?

百合ヶ丘: 学校の仲良しのお友達がオーディションの書類審査を通ったんですけど、実技審査を受けるのに心細いから一緒に来て欲しいって頼まれたんです。確かにお一人じゃ可哀想と思って付き添いで会場にお邪魔したんですけれど、そこで「あなたも受けてみませんか?」って。

伊佐山: それで受かっちゃったんだ?驚愕だね。アミーゴは?

百合ヶ丘: お友達のところにはご連絡がなかったみたい。連絡先間違えたのかしら?

伊佐山: それ落ちたんだよ。

百合ヶ丘: あら、やっぱりそう?

ーー突然オーディションに参加させられてびっくりしませんでしたか?

百合ヶ丘: もちろん驚きましたけど、お断りするのもなんだか申し訳ないですし、それまでアイドルの曲を歌ってるのを家族以外に聴かせたことがなかったものですから、せっかくならおみやげ話にでもしようかなってくらいの気持ちで。

伊佐山: メッチャ上手だったって聞いたよ。

ーー何を歌ったんですか?

百合ヶ丘: 桑田靖子さんの『愛・モラル』でした。もちろんカラオケとか用意してなかったのでアカペラで。

伊佐山: どんなの?

百合ヶ丘: ♪たーいせーつにー、たーいせーつにー、女の子なら守られたいーわー、

伊佐山: ワオ、やっぱうまいねー!

百合ヶ丘: 『脱・プラトニック』と迷ったんですけれど、『愛・モラル』の方がサビ始まりなのでオーディションにはいいかなと思いましたの。

伊佐山: アッタマいいねー!

百合ヶ丘: それで、帰宅してから家族に今日こんなことがありましたって話して面白がってたんですけれども、数日して合格の通知が来たものですからまたびっくりして。

ーーご家族の反応はどうだったんですか?

百合ヶ丘: 母は賛成してくれて、当初父は絶対ダメと申しておりました。でも事務所の社長とプロデューサーの真田さんがお家までいらして、真摯に色々と説明や説得をしてくださって。それでしっかりとしたところで信頼ができるということでなんとか許可が下りました。

加入を知らされた時は「ふーん」

ーー伊佐山さんは以前から事務所所属でしたね?

伊佐山: そうだよ。中一の時におばあちゃんと裏原歩いててスカウトされました。それでアルバイトみたいな感じで少しteenの雑誌のモデルやったり、ショーに出たりしてました。

百合ヶ丘: そのうち事務所のダンスレッスンを受けるようになったんでしょう?

伊佐山: うん。何となく最初に行ってみたときに、きよみんから「ダンスもできた方がきっと得するよ」って言われて、確かにそうかもと思って。ダンスは嫌いじゃなかったし、楽しかったからそのまま続けてた。あんちんとかもその時に仲良くなったよ。それで一年くらいしたらX-UCに入れって言われて、今に至る。

ーーX-UCに入るように言われたときはどんな気持ちでした?

伊佐山: ふーん、って。

百合ヶ丘: 無我の境地でしたの?

伊佐山: なんか、アイドルグループっていうのを良く知らなかったから。スペインではボーイズバンドみたいなのはあっても、女の子たちが歌って踊るグループってほとんどないし。日本に来てからアイドルグループっていうのを知ったけど、X-UCがそれになるのかどうかも良くわからなくて、どんなことするのかなと思って。

百合ヶ丘: 知らなきゃ想像しようがありませんものね。

伊佐山: それで、デビューのためのレッスンが始まったら意外とハードで、でもCD出したりライブをやったりするっていうのが楽しそうだから耐え忍んだよ。

百合ヶ丘: 耐え忍ばれたのね。

伊佐山: りりぃはそれまでダンスしてなかったからもっと耐えたでしょ?

百合ヶ丘: ええ、最初はなかなかついていけなくて。アタクシ、お家でテニスは良くやっておりましたので体力には割と自信があったんですけど、体より頭がこんがらがってしまって……。

ーーお家でテニスですか?

伊佐山: wiiのテニスじゃなくて?

百合ヶ丘: テニスコートがありますの。

伊佐山: ワオ!さすがお金持ち!テニスコートすごいね!

百合ヶ丘: えりりんのお宅には何のコートがありますの?

伊佐山: ウチにはカシミアのコートくらいしかないよ!

インドア派の衝撃の理由

ーーお二人は実際にアイドル活動を始めてどうでしょう?楽しめてますか?

伊佐山: メッチャ楽しいよ!こんなにアイドルが楽しいと思ってなかったよ!X-UCでステージやるたびにお客さんがお祭りみたいに盛り上がるのスゴいよね!おばあちゃんもすごく喜んでる!

百合ヶ丘: えりりんのお祖母様はいつもライブにいらっしゃってくださるんです。

伊佐山: 今おばあちゃんと一緒のお家だからね!

百合ヶ丘: えりりんは良くお祖母様のお洋服をお借りしてるんですけど、それがいつも可愛くて、えりりんが着るとご年配用のお洋服に見えないんです。

伊佐山: おばあちゃんの服はスペインで見たこと無いようなのばっかりで面白いんだよ。りりぃもいつも可愛いパステルカラーのワンピースで似合ってるよ!

百合ヶ丘: アタクシのは全部地元の仕立て屋さんに作っていただいております。

伊佐山: 私服だとお嬢様なのに、X-UCの衣装着ると全然雰囲気変わるね!

百合ヶ丘: X-UCの衣装はとっても開放的な気分になります。

伊佐山: そう!衣装可愛くてテンション上がる!変身したみたい!

百合ヶ丘: 色んな場所に行けるのも楽しくて。アタクシ、以前は登校する以外にお家を出ることが滅多になかったんです。お部屋にこもって書き物をしたり、お紅茶をいただいたり、運動したくなったらテニスをしたりして。沢山のお友達と遠くに遊びに行くことなんてなくて。

伊佐山: インドア派だったんだ?

百合ヶ丘: 玄関から敷地の外に出るまで20分歩くのが面倒で……。

伊佐山: アハハ、そりゃ面倒だね!お家の車とかタクシーとかは?

百合ヶ丘: 父がそういうところは甘やかしてくれませんで、遊びに行くときはできるだけ自分の足で歩きなさいって。

伊佐山: パパ、イケてるねー!

百合ヶ丘: 父のお仕事用のマンションが都内にあるんですけれど、今はそこにアタクシのお部屋もあるので、ずいぶん行動的になりました。

伊佐山: えー、そこ遊びに行きたーい!

百合ヶ丘: 是非いらして。マンガも沢山ありますし。父も喜びますわ。

伊佐山: 行く行く!

夢はバルセロナ公演?

ーーお二人が、お互いに「ここだけは直して欲しい」っていうところはありますか?

百合ヶ丘: えー?どうでしょう?考えた事ありませんでした。

伊佐山: 私はないよ。りりぃはそのままで全然いいよ!

百合ヶ丘: あら。でも何か言っていただいた方が有難いわ。

伊佐山: やっぱりあった!この間、始めてりりぃをファーストフードに連れて行ったら、食べた後に全然後片付けしないの!

百合ヶ丘: あれは、知らなかったんです。セルフサービスっていいますの?お給仕さんのいないお店が初めてだったもので。次からはちゃんといたします。

伊佐山: あと、お金持ちなのにあまりお金持ってない(笑)。

百合ヶ丘: あまり現金を使ったことがなくて……。確かにカードの使えないカフェでメンバーにお借りしたことがありました。でも今はキャッシュレスのところがほとんどですから大丈夫!

伊佐山: 私にも言ってよ!

百合ヶ丘: ……うーん、あれかなあ。最近帰る時に「お疲れ様でした」って言うでしょう?

伊佐山: うん。なんで?ダメなの?

百合ヶ丘: 前は「サラバ!」だったのに。アタクシそれが可愛いらしくて好きでしたの。

伊佐山: 分かった、これからりりぃにだけは「サラバ!」って言うよ!

ーー今後、X-UCの活動を通して実現したい夢は?

百合ヶ丘: うーん……、もしできるなら、80年代アイドルのカバーアルバムを出せたら嬉しいなあと思っております。ソロでもいいですし、メンバーそれぞれが好きな歌手や曲を選んでコンピレーション・アルバムみたいにしても楽しそうじゃありません?

伊佐山: それいいね!私なら何の曲がオススメ?

百合ヶ丘: 早見優さんの『夏色のナンシー』とか?エキゾチックな雰囲気がお似合いだと思います。

伊佐山: 分かった覚えとく!

百合ヶ丘: えりりんの夢は?

伊佐山: 私はね、前から決まってるよ。スペインでライブするの!

百合ヶ丘: あら、ステキ!スペインのどちらで?

伊佐山: やっぱバルセロナかな。スペインにはX-UCみたいなグループいないから、みんなビックリするよ!

百合ヶ丘: ぜひ実現したいですわ。海外旅行って、現地だけじゃなくて船の中も楽しいですし。

伊佐山: え、船?

百合ヶ丘: あら船旅じゃありませんの?

伊佐山: りりぃ、コロンブスの時代で止まってるよ!

星月小春×掛川こころ

「オープニングスタッフ」?

ーーX-UCのリーダーとダンスリーダーですね。

掛川こころ(以下掛川) こぱるがリーダーなのはオフィシャルですけど、ココロンのダンスリーダーは自称なんで(笑)。

星月小春(以下星月) 大丈夫、自称じゃなくてみんなダンスリーダーだと思ってるから。

ーー振付師ってことではないんですよね?

掛川: 違います違います!振り付けの先生はちゃんといらっしゃって、ココロンは単にメンバーの中で一番ダンス歴が長いってだけで。先生がいない時にみんなのダンスをチェックするくらいはしますけど。

ーー掛川さんはX-UCのデビュー時は唯一のアイドル経験者でもありましたね。

掛川: そうです!バツイチです(笑)!

ーー移籍の事情をお伺いすることってできますか?

掛川: 言える事と言えない事がありますけど(笑)、自分の事に関してだったら、全然大丈夫です!

ーーもちろん可能な範囲で結構です。

掛川: まあ、以前に在籍していたグループで色々あって……。自分がそれに関わっていたわけではないんですけど、運営側の対応だったり、一部のメンバーの意識の持ち方に疑問を感じたりして、このままこのグループにいても個人的には気持ちよく活動していけないなって思っちゃったんです。

ーー脱退&移籍というのは大きな決断だったんじゃないですか?

掛川: そりゃ悩みますよ!それまで応援してくれていたファンや一緒に頑張ってきたメンバーを裏切ることにならないかって。でも自分の気持ちを押し殺して続けたところで、自分にとっても周囲にとっても良くないと思って決めました。

ーー今の事務所を選んだ理由は?

掛川: 選んだって言える立場じゃないんですけど(笑)。辞めるにあたって周囲に相談していたら、今の事務所が声を掛けてくださったんです。ちょうどアイドルグループのプロジェクトを考えてるってことだったので、ココロンとしても立ち上げから参加できるならやり易いかなと思って。

星月: オープニングスタッフね(笑)。

掛川: そう!みんな同期で先輩がいないってだけでだいぶ気が楽(笑)!

星月: だからココロンだけは事務所のダンスレッスンも、オーディションも受けてないんですよ。特待生、っていうかX-UCって実はココロンのために作られたグループじゃないかと思ってます。

掛川: んなわけない(笑)!たまたまタイミングが合ってラッキーだったんだよ!

中高時代は「超地味」

ーー星月さんはスカウトされたんですよね?

星月: はい。友達の推薦で大学のミスコンにエントリーされたんですけど、その時にミスコンのSNSで私を見かけた事務所のスタッフさんに声を掛けていただきました。それからオーディションで実技審査を受けてっていう流れで。

ーーそれまで芸能活動に興味はなかったんですか?

星月: 夢にも思いませんでした。勉強漬けだったので。でも大学に合格して目標を見失ったというか、燃え尽き状態になってたんですね。しばらく勉強から離れたい気持ちもあったりして。ミスコンも推薦されて何の気なしに出ただけだったので、今アイドルやってるなんて高校時代の私が知ったらびっくりすると思います(笑)。

掛川: 高校時代はずっと学年でひとケタでめちゃくちゃ優秀だったんでしょ?

星月: うーん、真面目に勉強するしか取り柄がなかったんだよね。

掛川: いやいやこんな可愛くて勉強できたらもう学校中のマドンナでしょ!

星月: マドンナって(笑)。残念ながら女子高だったし、中高時代は超地味に生きてたから全然目立たなかったと思う。

掛川: えー、じゃあ可愛さを見抜いてミスコンに出した友達はお手柄だね!

「あ、できないとダメなんだ」

ーーX-UCとして始動した頃は大変だったみたいですね。

星月: はい、なかなか(笑)。ココロンがいなかったら絶対無理だったと思う。ココロンがすごく頑張ってくれたので。

掛川: そう?みんな頑張ってたよ!

星月: 私含めてほとんど初心者だったので、右も左も分からないわけですよ。振り付けの先生に教わっても、先生と私たちじゃ当然レベルが全く違うわけじゃないですか?だから先生と同じことをしようと思ってもできないし、できなくて当たり前って思っちゃうわけです。でもココロンは言われた通りにパッとできる。それを見て、「あ、できないとダメなんだ」って気付くわけです。先生と一緒にステージに立つことはないけど、ココロンとは同じメンバーとしてパフォーマンスするわけで、お客さんに言い訳できないじゃないですか。私たちだけ初心者マークつけてやるわけにもいかないし。

掛川: きよみんとあんちんとえりりんは事務所のレッスンやってたからある程度できたけど、オーディション組は最初は大変そうだったね。

星月: そりゃもう(笑)。ボックスの踏み方からってレベルだったもん。私なんか体がめちゃくちゃ固いから、泣きながらストレッチしてたし。

掛川: 勉強しすぎで全身が凝り固まってたんだねー。

星月: それでココロンから「動画撮って自分で見返すと上達が早い」とか、「歌のレッスンは絶対に曲を覚えてから受けるべし」とか、いろんな心得を教わって(笑)。

掛川: そんなこと言ってた?

星月: 言ってた!あとは「靴はちゃんとダンス用のものを履くべし」とか、「レッスン着は派手なものにすべし」とか「分からないところはあやふやにしないで積極的に先生やメンバーに聞くべし」とか。

掛川: やってきた人間からすると当たり前のことなんだけどね!

ーー靴は普通のスニーカーではダメですか?

掛川: ダメってことはないですけど、ダンスやエアロビ用のシューズは靴底が床に擦れても跡がつかない素材を使ってるんですよ。スタジオによっては靴底の跡がつくとクリーニング代を請求されちゃうんで!

星月: めちゃくちゃ現実的な理由(笑)。

掛川: もちろん踊りやすいように作られてるんですけど、その感覚は人ぞれぞれなので。とりあえずスタジオさんに迷惑をかけないようにって事でダンスとかフィットネス用のシューズを勧めてました(笑)。

ーー派手なレッスン着は?

掛川: それは完全に気持ちの問題なんですけど(笑)。全身スウェットとかイモジャージとか地味な格好しちゃう子って、レッスンの時でもなるべく目立ちたくないというか、逃げの気持ちが出ちゃってる気がするんですね。あえて派手な色柄ものを着たり、お腹や二の腕もガンガン出していく事で「見られる」っていう意識が出てくるんで!

星月: それはすごく分かる。レッスンの時じゃなくても、派手目の格好すると気が張るもんね。

掛川: やる気満々ならイモジャージでも全然いいんですけど、教わる方が多少派手な格好してる方がレッスンしてくださる先生にもやる気が伝わるし、一緒にレッスンしてるメンバーもちょっと華やかな気持ちになって、結果的に現場全体のモチベーションが上がるんです!

星月: ココロンが教えてくれた事って単に形の上のことじゃなくて、全てにちゃんと裏付けがあるんですよ。だから他のメンバーも納得して受け入れてくれたし、実際にそれでずいぶん成長できたと思います。

リーダーの選出は「政治的理由」?

ーー星月さんがリーダーに選ばれた理由はなんだったんでしょう?

星月: 真田さんが決めました。

掛川: はい終了。……じゃなくて!いやいやその、真田さんがこぱるに決めた理由をさ。

星月: うーん、なんだろう。政治的理由?

掛川: 政治的理由なの(笑)?

星月: 年齢的にはきよみんがお姉さんで、次が私とココロンなんですけど……。元から事務所にいたきよみんがリーダーだとオーディション組が外様っぽい感じになっちゃうし、かと言って既に実績のあるココロンだとココロンとその他大勢みたいになっちゃうから、バランス的に私が良さそうだったんじゃないかなって。

掛川: いや普通に適性でしょ!

星月: そうかなー。全然向いてる気がしないけど。

掛川: きよみんはお姉さんだしココロンも経験者だから、別にリーダーやらなくても勝手にお世話係するわけじゃん?だったらこぱるにリーダーやってもらうのが引っ張る立場の人間が増えて一番いいんだよ!

星月: ほー、なるほど。

掛川: だってさ、もしこぱるがリーダーになってなかったら、今ほどX-UCに対する責任感を持てたと思う?

星月: 思わない。

掛川: でしょ?だからそれだけでもこぱるがリーダーになった意味があるんだよ!

星月: そっかー!真田さんすごいな。

掛川: まあ真田さんから聞いたわけじゃないし、いま思いついて言っただけなんで、もしかしたら本当に政治的理由かも知れないけど(笑)。

星月: ちょっと!いま感動しかけて損した!

ーー掛川さんから見て、現在のメンバーたちはどうですか?

掛川: いやー、すごいですよ!頼もしい!デビュー前のレッスンの時から歌もダンスもどんどん上手くなってましたけど、特にデビューしてからの伸びが半端じゃなくて、まさに雨後のタケノコみたいな感じで!

星月: それちょっと例えが違うかも(笑)。

掛川: え?

星月: 色んな人や物がうじゃうじゃ出てくるって意味だから。全然褒めてない(笑)。

掛川: じゃあウサギとカメのウサギみたいな!

星月: ウサギはむしろ追い越される方でしょ。

掛川: あー、ここらへんでリーダーと自称ダンスリーダーの差が。

星月: 関係ない(笑)。

掛川: とにかく、やっぱりファンの方々の応援を肌で感じる事でみんなすごくアイドルとしての自覚が出てきたというか、もう心構えの部分では全然教えることなんてないし、パフォーマンスの点でもデビューした頃のココロンの事なんか全員とっくに追い抜いてます!ココロンもダンスリーダーとか言ってらんなくなってきてますもん!

星月: 私も成長してる?

掛川: もちろん!髪のツヤが良くなったよ!

星月: それは美容師さんのおかげだよ!

掛川: いやネタじゃなくてさ、アイドルになる前のガリ勉のこぱるのままだったら、美容室で定期的にトリートメントとかしなかったわけじゃん?

星月: うん。

掛川: シャンプーだって、昔は800円くらいのやつだったのが、今はたぶんサロン用の高級なの使ってるわけでしょ?

星月: う、うん。

掛川: それはやっぱり、もっとステキになろうっていうアイドルとしてのプロ意識が出てきたって事だし、実際にステキになってるんだから、すごくいいと思う!

星月: あ、ありがとう(笑)。

ーーシャンプーの違いとか分っちゃうんですか?

掛川: 香りで分かりません?高いやつに変えたなって。

星月: それヘタに指摘したら、場合によってはセクハラになりかねない(笑)。

ーー天下一アイドルへの道を驀進中のX-UCですが、リーダー及びダンスリーダーとして今後実現ばくしんしていきたい事はありますか?

掛川: ココロンはねー、真夏の野外ライブ!

星月: 野外は楽しそう!

掛川: 屋内ではやれないようなことをしてみたいんだよね。花火打ち上げたりとか。

星月: いいね!

掛川: あと客席に水をまいて、お客さんびしょびしょにして、物販でタオルを売る!

星月: ひどい!絶対叩かれるよ(笑)。

掛川: 物販大切じゃん!

星月: 大切だけどさ!

掛川: こぱるは?何したい?

星月: 私は、全部の都道府県を回るツアー。

掛川: わー大変そう。でもやれたらすごい!

星月: 夏は北海道・東北で、冬は九州・沖縄みたいな。

掛川: 過ごしやすい気候を求めて(笑)。

星月: X-UCのファンって中学生とか若い人も多くて、地方から見に来ていただくってことがなかなか難しいんですよね。だからこっちからどんどん全国を回っていけたらいいなって。

掛川: さすがリーダーはファン想いだねー。

星月: みんな一緒にバスで移動したら楽しそうだしさ。

掛川: え?路線バス?深夜バス?

星月: えーと、たぶん貸切バス。

掛川: その手があったか!

星月: 特別にココロンだけ路線バスでもいいよ。

掛川: しんどいよ!一緒に乗せてよ貸切に!